知っておきたい機能性表示食品のGMP要件化

昨年、紅麹製品を巡る安全性の問題が業界全体で注目を集めました。
この問題を受けて、消費者庁や政府は改めて食品の安全管理体制の強化を推進しており、
機能性表示食品制度の改正では「GMP(適正製造管理基準)」が要件化されました。

そもそも「GMP」とは何なのか、
機能性表示食品事業者が知っておくべき基本をお伝えします。

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◆GMPとは?
制度改正で注目される「製造品質管理」◆

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■GMPとは?
GMPは、「Good Manufacturing Practice(適正製造規範)」の略で、
製品の安全性と品質を維持するための国際的な基準です。
GMPの主な目的は、“製造プロセスを徹底管理し、製品が常に高い品質であることを保証する”ことです。

GMPの管理体制は以下の要素で構成されています:
人的要素
製造担当者の教育訓練と衛生管理(健康状態の確認や手洗い、作業着の着用など)で
作業者の責任や権限を明確化し、ミスを防ぎます。
物的要素
製造工場や機器の設計と清掃、保守、交差汚染防止の徹底、設備や機器の校正(キャリブレーション)を行い、常に正確な製造環境を維持します。
方法的要素
SOP(標準作業手順書)を策定し、プロセスを定型化。製造工程の妥当性確認(バリデーション)を実施します。
管理的要素
製造記録と文書管理を徹底し、トレーサビリティを確保。内部監査を行い、問題点を特定し、改善策を講じます。

これらの取組みを通じて、製品の品質を「計画段階から出荷段階まで」一貫して守ります。

■機能性表示食品制度におけるGMP要件化
2024年8月に公布された内閣府令により、
機能性表示食品のうち錠剤・カプセル剤等のサプリメント形状の製品については、
2026年9月1日からGMPに基づく製造管理が法的に義務化されることになりました。

■「GMP認証」はどこで取得できるのか?
GMP認証は、第三者機関による審査を受けることで取得できます。
日本国内で健康食品のGMP認証を実施する主な機関は以下の通りです。

• 公益財団法人 日本健康・栄養食品協会(JHNFA/日健栄協)
健康食品に特化したGMP認証を実施しており、国内で多くの実績があります。

• 一般社団法人 日本健康食品規格協会(JIHFS)
健康食品の最終製品製造施設や原材料製造施設、輸入健康食品の認証も行っています。

取得の手順
1. 現状把握と不足点の洗い出し
2. 文書整備とルール作り
3. 設備・体制の改善
4. 申請と審査対応
5. 運用と維持

準備期間は1~2年程度が一般的なので、早いうちに取り組むことが重要です。

ビーエイチエヌでは2018年に品質活動を充実させるため品質マネジメントシステムの
国際標準規格ISO22000取得。2007年には㈶日本健康・栄養食品協会(JHNFA)より
包装工程の健康補助食品GMP適合認定を取得しています。

EBFでは、GMP取得に関する直接的なサポートは行っておりませんが、
これまでのノウハウを活かし、お客様の様々なお悩み解決に向けたアドバイスを
行うことが可能です!

届出の準備段階で分からないことがありましたら、お気軽にご相談ください。

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